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権威あるサンダンス映画祭で観客賞を受賞した「罪と女王」。それ以来デンマーク・アカデミー賞の作品賞をはじめ、世界中の映画祭で絶賛され22の賞を獲得している。監督は本作で北欧を代表する女性監督となったメイ・エル・トーキー。
北欧デンマーク。児童保護を専門とする優秀な弁護士のアンネ(トリーヌ・ディルホム)は、優しい医者の夫と幼い娘たちと美しい邸宅で暮らしていたが、夫と前妻との息子であるスウェーデンに住む17歳のグスタフ(グスタフ・リン)が問題を起こして退学になったため、デンマークに呼んで引き取ることに。
グスタフは衝動的な暴力性があり家族になじもうとしなかったが、アンネは根気よく彼を家族として正しい方向へ導こうと努める。しかし、少しずつ距離を縮めていくうちに、親密さが行き過ぎて、彼と性的な関係を持ってしまう。やがて、そのことが大切な家庭と自身のキャリアを脅かし始めたとき、アンネがとった行動とは──。
本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)
■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
エリート妻の日常に入り込んできた夫の前妻の息子。実の父親にさえ信じてもらえないその息子が求める幼稚な正義が哀れ。相手をねじ伏せる力を持つ女が正義を踏みにじり、何事もなく生きていきそうなしたたかさを見せる。