失敗を避けたいという人には、「シードファン」というセット商品を利用するのも手だ。
少しずつレベルアップしていけば、楽しさは増し、思わぬ効果も期待できる。清水さんは言う。
「じょうろを持って軽い運動にもなる。園芸(野菜づくり)活動には、認知症の予防や進行の防止に良いとされる知的活動や軽い運動、コミュニケーションが含まれています」
野菜にこだわらなくてもいい。清水さんは「花を育てること、愛でること」についても力を込めて言う。
「この時期(5月)から植えるなら、プロフュージョン(百日草)がお勧め。スコット・ケリー宇宙飛行士が、宇宙で初めて咲かせた花としても知られています。宇宙で咲くぐらい丈夫なのです」
サカタのタネが始めた「希望のタネをまこう!」というプロジェクトもある。東日本大震災の復興支援を目的にヒマワリの種を希望する団体に配布し(応募は5月末まで)、ヒマワリの花を咲かせるもので、今年で10年目に突入した。
新型コロナで混乱する現在。植物の生命力のように、私たちも力強く前を向いて生きていこう。(本誌・大崎百紀)
※週刊朝日 2020年6月5日号