自粛生活が続き、離れて暮らす高齢の親と顔を合わせる機会が減ると、健康状態だけでなく振り込め詐欺などの被害にあわないかも心配だ。「家電王」中村剛さんに、簡単に取り入れられる最近の“防犯家電”を紹介してもらった。
中村さんが最初に挙げた防犯家電は、詐欺を防ぐ機能を搭載した防犯電話機。新型コロナの感染拡大に便乗し、特別定額給付金や補助金を狙う詐欺電話の増加が懸念されているからだ。
■犯人を門前払いする防犯電話機
防犯電話機でおすすめのメーカーは、このジャンルの草分け的存在のシャープ。
「警視庁や大阪府警のアドバイスを取り入れて開発されているので、信頼感もあります」
たとえば、詐欺犯が電話をかけてきても、着信音が鳴る前に「この通話は防犯のために録音されます」という警告メッセージが自動で流れる。
この時点で、詐欺犯が切れば電話が鳴らないので、気づかないうちに撃退できてしまう。もし詐欺犯が切らない場合でも、名前を確認する自動メッセージが流れるので、誰からの電話なのかを確認してから出ることができる。
「詐欺犯が嫌がることを電話機が二段構えで行うので、出鼻をくじけます。この家は警戒しているな、と思わせることが大事なのです」
ちなみに、電話に出てしまっても通話内容は自動的に録音される。少しでもおかしいなと思ったら、後で聞き直すことができる点も安心だ。
■スマートロックでかけ忘れを防ぐ
実家が一戸建て住宅だと空き巣も心配だ。外出時はきちんと戸締りをするのが鉄則だが、ちょっとした用事だと玄関の鍵をかけないで出てしまいがち。また、施錠してきたかどうか電車に乗ってから不安になってきた、という経験は誰でもあるはず。
「そんなときに便利なのが、既存の鍵をスマホアプリで開閉できるようにするスマートロック。オートロックにできるモデルもあるので、かけ忘れが少なくなります」
最近は、シニア世代にもスマホが普及し、スマートロックの価格も下落しているので導入のハードルは下がっている。