不倫関係が始まるきっかけとなったのは、PTAのグループLINEだ。同じグループに入ったことで、お互いの連絡先を自然に知ることができた。ある日、男性から「子どものことで相談があります。二人で会ってもらえませんか」と恵さんにLINEがきた。男性からの好意にはうすうす気づいていた。

 居酒屋で話をすると、酒の勢いも手伝ってか、恵さんはそのまま男性と不倫関係を持ってしまった。男性とはその後も週に2回ほどの頻度で密会している。時には恵さんが「おすそ分け」と称し、お菓子を持って男性の家を訪ねることもある。それを出迎えるのは男性の妻だ。「おすそ分け」は男性に会うための口実だったが、妻を目の前にすると「私はあなたの夫と関係を持っている」という優越感に浸ることができた。お菓子を渡すと、恵さんはすぐに帰宅するふりをした。不倫相手の男性は、「タバコを買ってくる」と妻に言い、近くで恵さんと落ち合った。コロナ禍でも、二人の“PTA不倫”は継続している。

■「会社に書類を取りに行く」と偽り… 在宅勤務を逆手にとった不倫

 都内に住む会社員の裕子さん(30代、仮名)は、職場の同僚と不倫関係にあった。4月になると、会社は在宅勤務を導入した。

「会社に書類を取りに行く」

 同じく在宅勤務中の夫にそう言うと、裕子さんは不倫相手の同僚と都内のラブホテルで待ち合わせた。平日の昼間である。二人とも、本来であれば勤務時間だ。そのためお互いの配偶者から疑われることはない。職場も同じだったことから、互いのタイミングをあわせることも簡単だった。意外にも、自粛生活は二人の密会には好都合だったのである。

 二人が関係を持ったのは2年前だ。「仕事で相談したい」と男性から誘われた裕子さん。仕事終わりに居酒屋で話していると、「実は君のことが好きだった」と突然思いを告げられた。これまで月に数回、夫には「残業」と称して、仕事終わりにホテルでの逢瀬を重ねてきた。

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