5月24日、東方神起が自身初となるオンラインライブを行った。全世界に同時生中継され、ファンはパフォーマンスを存分に楽しんだ
5月24日、東方神起が自身初となるオンラインライブを行った。全世界に同時生中継され、ファンはパフォーマンスを存分に楽しんだ
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 新型コロナウイルスの影響により、世界各地で音楽ライブや舞台公演の休止が続いている。配信コンテンツの動きが広がるなか、東方神起がオンラインライブを行い、新境地を切り開いた。AERA 2020年6月15日号から。

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「お久しぶりです! みんなのユンホです。久しぶりにお会いできてうれしいです。みなさんの期待以上のすてきなステージを準備したので、よろしくお願いします!」

 ユンホが元気に挨拶(あいさつ)をする。キャ~という歓声は聞こえるが、二人の目の前に“観客”はいない。歓声の主は、会場とリモート通信でつながった、200人の“観客”だ。

 5月24日、東方神起のオンラインライブ「TVXQ! Beyond the T」が開催された。ライブは、ライブ動画配信サービスアプリ「V LIVE」を通じ、全世界に同時生中継された。

 今年4月、東方神起が所属する韓国大手芸能事務所SMエンタテインメントと、韓国最大手インターネット検索サイトNAVERが運営するライブ動画配信サービス「V LIVE」が手を組み、ライブ配信プラットフォーム「Beyond LIVE」をスタートさせた。有料のオンラインライブプロジェクトで、東方神起は、その第5弾アーティストとして登場した。

 事前にアプリ内で視聴券を購入(今回は日本円で3300円前後)し、公演開始時間に接続。すると、すぐにオープニングVTRが始まった。

 セットリストは、ヒット曲12曲に、それぞれのソロ曲を含む計14曲。日本語楽曲も3曲組み込まれていた。東方神起にとって、今年は日本デビュー15周年のアニバーサリーイヤーにあたる。日本語楽曲は、4月に行われる予定だった東京ドーム公演が見送られ、残念に思っていたファンへのプレゼントだ。

 トークは基本、韓国語で行われた。世界中から接続している観客のために、リアルタイム翻訳により13カ国語の字幕がつけられていた。二人も可能な限り多くの言語を使い、ファンとコミュニケーションを取っていく。普段、日本語で話す二人の姿に慣れている日本のファンにとっては、彼らの韓国語も新鮮なものだったろう。「Rising Sun」「Why?(Keep Your Head Down)」など、日本ライブでは日本語で歌う楽曲が、韓国語バージョンで披露されたことも、うれしいサプライズだ。

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