ライブ終了後、SNSには、「セットもすごいし、神セトリ。VCRもオフショットもあってすばらしい」「ライブとはまた違う感動」と、称賛の声がずらりと並んだ。

 それぞれが好きな場所で、かつオフラインよりも手軽な価格で東方神起のライブが観られるという機会に、「初めてライブに参戦した」という声もSNSにちらほら上がった。「こんなにすごいとは!」「見て良かった」と高評価が多かったのを見ると、オンラインライブは新規ファン獲得にも成功したようだ。

 オンラインでも思い切り歌って騒ぎ、通常のライブと同じような高揚感と心地よい疲れを感じることができた。なにより、さまざまな人種・民族の人々と一緒に、赤のペンライトを手に気持ちを共有して応援する中で、東方神起を中心に世界中の人々とつながっている気持ちになれたことも大きかった。

 技術面でも、いまオンラインで実現可能な最大限の挑戦だった。ライブエンターテインメントの潜在力を感じると同時に、東方神起の二人と関わる人々の「ライブ文化を守る」という気概を感じた。

(ライター・酒井美絵子)

AERA 2020年6月15日号

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