

「今こそ原発のことを話したいんです」というお笑い芸人のカンニング竹山さん。世の中に流れるニュースは新型コロナ中心で、東京電力福島第一原発の汚染水が、2年後の夏、満杯になってしまうタイムリミットが迫っている。これを放っておいていいのだろうかを問う!
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今こそ原発のことを話したいんですけど、東京電力福島第一原発の汚染水を浄化処理した処理水なんですけど、2年後の夏でタンクが満杯なんですよね。放射能を封じ込めるために冷やし続けなければいけないから水は必要で、2018年度は1日平均180トンの汚染水が出るんですよ。今も毎日、150トンの汚染水が出ています。
2年後に処理水のタンクを置くところがないから、それを海に流そうってことなんですけど、汚染水は多核種除去設備「ALPS(アルプス)」で浄化され、ほぼほぼトリチウムだけなんです。昔の「ALPS」はスペックが悪くて、浄化するタンクの7割は放射性物質が残っていると言われていましたが、今はスペックが上がった「ALPS」にかけられ、トリチウムだけが残った水を海に流そうとしています。
日本では、実際に海洋放出することが決定したときには、今の処理水をもう一回計って、トリチウムの数値を出して流すと言っている。それは、何の問題もなくて、原発を動かすとトリチウムは出るから、世界ではトリチウムをガンガン海洋に流している。韓国も流しているし、フランスも流している。日本海にも流れているし、僕の故郷の近くの玄海原発でも流れている。原発が稼働しているときは、トリチウムが海に流れ出ていて、そこで捕れる魚を私たちは食べているわけです。
トリチウムは水素の仲間、つまり水に近いから被害はないというのは事実。だけど、福島の話となると、福島の海産物、農作物には風評被害があったりだとか、東京電力が信用できないことをやったという過去があるため、簡単に流せなくなっている。