現代の消費者ニーズに合わせた商品も出てきている。前出のtaka:a氏は次のように語る。
「昨今、減塩や低カロリー・低糖質がコンセプトのカップ麺も充実してきています。たまに食べるカップ麺ならではの背徳感も捨てがたいですが、健康にも配慮すると選択の幅が広がります」
油で揚げないノンフライ麺などに着目するヤマダイは、動物性食材・アルコール・化学調味料不使用のノンフライタイプのカップ麺「VEGAN NOODLES」シリーズを展開している。
「ビーガンやベジタリアン、宗教上の理由やアレルギーなどで食べられないものがあるお客様をはじめ、幅広い方々にお召し上がりいただけます。今までラーメンが食べたくても食べられなかったお客様から『作ってくれてありがとう』と感謝の声も寄せられています」(ヤマダイ広報室)
巣ごもり需要の高まりを受け、カップ麺に飽き足らない人のための新サービスも登場している。日清食品は5月から東京・大阪・福岡の一部エリアでデリバリーサービス「RAMEN EX」(ラーメンイーエックス)を開始。宅配された麺やスープを電子レンジで加熱し、具材をトッピングするだけで「一風堂」や「すみれ」など有名ラーメン店の味が堪能できる。
「弊社がインスタントラーメンで培った技術力で、『麺が伸びる』『スープが冷める』といった出前ラーメンの課題を解決した商品。スマホで気軽に頼めるサービスとして好評をいただいています」(日清食品HD広報部)
百花繚乱のカップ麺市場。これで、ステイホーム生活も怖くない!?(桜井恒二)
※週刊朝日 2020年8月28日号