大人気のドラマ「半沢直樹」(TBS系)は8月16日放送の第5話から、破綻(はたん)寸前の「帝国航空」が舞台となっている。このシリーズのモチーフとなっているのは、日本航空(JAL)が2010年に経営破綻し、その後再生に踏み出すまで。半沢直樹と国側の再建チームとのバトルは一つの見どころではあるが、実際はどんな感じだったのか。
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JAL再建の音頭を取ったのは、当時、民主党政権の国土交通相だった前原誠司衆院議員だ。ドラマでは、江口のりこ扮する白井亜希子国交相が再建チームを引き連れ、帝国航空の再建に取り組む半沢直樹(堺雅人)の前に立ちはだかる。
性別は違うが、前原氏は実際に、再建チーム「JAL再生タスクフォース」を立ち上げ、資産の査定や再建計画の策定にあたらせた。前原氏は当時をこう振り返る。
「タスクフォースを作ったのは、JALのリアルな経営状況を知るためでした。査定してみると思っていた以上にひどい状況で、大ナタを振るう必要があると判断しました」
タスクフォースのメンバーで、経営支援などを手がける会社の代表取締役を務める大西正一郎弁護士は、ドラマを毎週楽しみにしているという。
23日の第6話では、半沢と対峙(たいじ)したタスクフォースのリーダー、弁護士の乃原正太(筒井道隆)が机を蹴り飛ばすシーンが見せ場の一つとなったが、大西さんは、「JALや銀行の社員に対して、ドラマで描かれているような横柄な態度は取っていなかったと思います(笑)」。