東京03角田晃広(左)とアンジャッシュ児嶋 一哉(C)朝日新聞社
東京03角田晃広(左)とアンジャッシュ児嶋 一哉(C)朝日新聞社
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 近年、ドラマ界に進出するお笑い芸人の存在に注目が集まっている。現在、放送中の大人気ドラマ「半沢直樹」の第1部「東京セントラル証券篇」でカギを握る役を熱演したのは東京03の角田晃広。半沢の部下である三木役を演じた角田は、仲間たちを裏切り銀行に出戻るも冷遇されるという情けない役を体当たりで演じて見せた。結果的に、窮地に追い込まれた半沢に力を貸し、仲間の大切さに気付くという、脇役ながらかなり見せ場の多い役だったため、覚えている人も多いだろう。

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 キーパーソンに角田がキャスティングされたのはなぜか。民放ドラマプロデューサーは次のように推測する。

「三木という情けない男が改心する瞬間、『これは角田さんにしかできない芝居だ』と思いましたね。そもそも、角田さんの人間臭い芝居にはかねて定評があり、東京03の単独ライブがいまだに即日完売するのも、彼の芝居力によるところが大きい。彼らがやっているのはコントではありますが、ある意味ではコントのレベルを大きく超えて、メンバー3人による演技合戦に見えるときすらあります。その絶妙なかじ取りを担っているのが角田さん。ドラマでもコントでも情けない男役が多い印象ですが、ちょっとした表情でそれを演じ切れるのは天性のものを感じます。あと、声もとてもよく、情けない男のうろたえをやらせたら、本職の俳優よりもずっとうまいと思います。将来的にドラマ界で重宝される芸人さんになっていく逸材です」

 一方、「半沢直樹」の第2部「帝国航空再建篇」ではアンジャッシュの児嶋一哉も出演し、物語のカギを握る国土交通大臣の秘書を演じている。

「江口のりこさんや柄本明さんを陰ながら支える秘書役を静かに演じていますが、児嶋さんの場合はたたずまいがとてもいい。あと、目線の送り方や沈黙の芝居が芸人の中でも群を抜いてうまい。アンジャッシュとしては“すれ違いコント”で一世を風靡しましたが、これもまた児嶋さんの芝居によるところが大きいと思います。あれだけの笑いを生む“微妙なすれ違い”を成立させるのは、相当な演技力が必要とされますから。以前にも『おっさんずラブ』で居酒屋の店主を演じたり、園子温監督の映画『恋の罪』ではサディスティックな変態役も好演。物語のスパイスになるような役がとてもうまい人なんだと思いますね」(前出のプロデューサー)

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お笑い第七世代にも演技力が評価される芸人が多い