コロナ禍ではパチンコ店に激しいバッシングが浴びせられ、報道でも大きく取り上げられた。その時、従業員はどんな気持ちだったのだろうか。
「お子さんのいる家庭では、『お父さんは悪いことをしているの?』と聞かれたこともあったようです。同僚は『悔しい』と話していました」
都内在住で、アミューズメント会社に勤務する伊藤文子さん(仮名・41歳)は当時をこう振り返る。伊藤さんの会社は主要都市を中心にパチンコ店を展開しており、4月の緊急事態宣言発令に伴い、全店舗が休業となった。休業補償や有給休暇などを充てることで給料は通常通り出たそうだが、今までに経験したことのない1カ月近い休業期間は、不安で押しつぶされそうだったという。
「このままコロナで失業するのかと、心の底から思いました。実際は、クラスターは発生していません。そもそも、パチンコ店は普段から換気は十分に行われており、3密の環境ではないんです。でも、メディアの刷り込みなどもあり、業界全体が悪者になってしまった。本当に悲しかったです」
今でも、新型コロナウイルスは収束の気配をみせていない。アミューズメント業界も、今後は業績が大きく下がる可能性も少なくない。見えない敵との戦いに、誰もがおびえている状況だが、伊藤さん自身も考えに変化が出始めたという。
「来店型ビジネスの今後の在り方などを考えるようになりました。それに伴って、自分自身もスキルアップをして知識を増やしていきたいと思ったんです。学びは裏切りませんからね」
そこで講習会やセミナーなどへの参加を考えているのかと思いきや、さにあらず。伊藤さんが目をつけたのは「パパ活」だった。以前から友人にパパ活の魅力を聞いていた伊藤さんは、このコロナ禍をきっかけに、思い切ってパパ活を始めてみることにしたという。
「経営者の視点を知ることは、私が来店型のビジネスを考えていく上でも重要なはず。パパ活は成功している男性が多く登録していると聞いていたので、私が求めているものとマッチしていると思ったんです」