嘉田由紀子滋賀県知事を代表に据えて昨年11月に結党した日本未来の党が、わずか1カ月余りで分党した。年末には滋賀県議会で、党代表と県知事の兼務解消を求める決議が出されるなど、さらに追い込まれる形となった嘉田氏だったが、結党の際は橋下氏から激励のメールをもらっていたという。

 11月、「嘉田新党結成」が報じられると、日本維新の会を率いる橋下徹大阪市長(43)からメールが届いた。

《嘉田さん、キンタマついてますね。国政政党の党首をやってよ》

「直前の11月22日に近畿の首長らが出席した関西広域連合の会合で、橋下さんと一緒になりました。自民党の政権公約に『国の出先機関の移管には断固、反対する』という内容があった。私たちは関西広域連合として、ずっと出先機関の廃止を訴えてきたので、自民党に申し入れをすべきだ、と議論していると、橋下さんが『申し入れのような甘いことを言ってないで、自民党とは選挙で戦わなあかん。お前らキンタマついてないのか』と怒鳴りました。そのとき、『そうだ、そうだ』と小声で言っていた私が、本当に戦うことになってしまったんです」

 昨年12月26日には、滋賀県議会で党代表との兼務解消を求める決議が可決された。

「未来の党に投票いただいた延べ600万人を超える皆さんへの責任もあります。今後も未来の党を精神的にサポートしていきます」

週刊朝日 2013年1月25日号