「エルダーシャイン第一回同期会」で、1期生たちが集い、親睦を図りながら情報交換する (提供:パソナグループ)
「エルダーシャイン第一回同期会」で、1期生たちが集い、親睦を図りながら情報交換する (提供:パソナグループ)
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モテモテ4カ条 (週刊朝日2020年10月16日号より)
モテモテ4カ条 (週刊朝日2020年10月16日号より)

「再雇用制度を使って会社に残るのではなく、今までやってきた職種とは違った環境でもう一度チャレンジしたいと思い、エントリーしました。正直、定年後も現役時代と同じように働けるのかな、という不安もありましたが、これまでと全然変わりありません」

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 声を弾ませてそう語るのは、人材派遣大手パソナグループに契約社員として採用された利重悦子さん(61)。9月末まではパソナマーケティングで、10月からは別会社に異動になり、元気に働いている。

 同グループが取り組む「エルダーシャイン制度」に応募して採用された1期生で、2019年5月から週4、5日、フルタイムで働いている。

 エルダーシャイン制度とは、エルダー(シニア)と、シャイン(輝く、社員)にかけて名付けられた、定年後のシニア人材を雇用・就業支援する仕組みで、19年1月からスタートした。第1期には約400人の応募があり、選考を通過した80人はグループ内の企業で就業している。

 第2期は新型コロナの影響で入社式や配属が遅れたが、社外への勤務なども含めて通年での採用を目指している。

 利重さんは、前職では広告宣伝、広報などに携わり、希望すれば定年後も再雇用制度で会社に残る選択肢もあったが、まだ体力的にも自信があったことから、週5日フルタイムでの職探しを始めた。

 ハローワークの求人検索で希望する職種と年齢を入力しても、条件が見合う会社はヒットしなかった。そんななか、ネットで検索して探したのがパソナの「エルダーシャイン」だった。

「配属されたのはSNSを使ったサービスを顧客に提供する部署で、インスタグラムもやっていない自分ができるのかという戸惑いもありましたが、できないと思ったらそこで終わってしまうので、未経験の分野でもトライする気持ちを持とうと思いました」(利重さん)

 20、30代の社員とともに働くが、組織のなかでは立場上、新入社員なので、わからないことがあっても知ったかぶりをしないで教えてもらう姿勢が大事だという。

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