中学受験に向けた勉強も本格化しているだろう。今年は新型コロナウイルスの影響で思うように勉強が進んでいないと不安な子どもたちもいるかもしれない。『中学受験2021 時事ニュース 完全版』では、中学受験に出やすい時事ニュースを網羅した。その中で、中学受験のプロ、早川明夫・文教大学地域連携センター講師が、新型コロナ関連のニュース以外でも押さえておくといいポイントを4つアドバイスする。
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(1)「戦後75年」は幅広い出題が考えられる
今年は新型コロナウイルスのニュースが目立ちましたが、忘れてはいけないのは「戦後75年」です。75年前の1945年に終戦を迎え、日本は社会全体のシステムが大きく転換しました。戦争に至る道のり、日中戦争からアジア太平洋戦争への突入、広島と長崎への原爆投下など、大事なポイントがいくつもあります。日独伊三国同盟や第二次世界大戦の戦況など、日本と世界の関わりや世界の動きなどもきちんと押さえる必要があります。戦後の日本社会を形づくる大きな役割を果たした日本国憲法も頻出ポイント。大日本帝国憲法との違いなどはしっかり理解しましょう。戦後から現在に至るまでの政治や経済の流れも把握しておくといいでしょう。
(2)環境問題や異常気象のニュースをチェックして
近年は地球温暖化による異常気象や環境問題をめぐるニュースがたくさん報じられています。最近のニュースで特に押さえておくべきニュースを四つ挙げます。一つ目は「令和2年7月豪雨」です。九州を中心に大雨特別警報が出されたこの豪雨では、日本三大急流のうちの二つ球磨川と最上川が氾濫しました。地図で場所を確認することはもちろん、地理的特徴などもしっかり押さえておきましょう。二つ目は「浜松市で国内最高気温タイの41.1度」。フェーン現象、チベット高気圧、太平洋高気圧というキーワードを使って、この現象を説明できるようにしておきましょう。三つ目は「モーリシャスでの重油流出」。海洋汚染について、モーリシャスの位置やラムサール条約についても学んでおきましょう。四つ目は「レジ袋有料化」です。なぜこのような政策が必要になったか、地球温暖化や海洋汚染と絡めて説明できるようにしておきましょう。