『大学ランキング2021』(朝日新聞出版)では、さまざまな指標を用いて大学を評価している。女子大に焦点をあてて、その現状を探ってみた。
日本最大の女子大は、兵庫県の武庫川女子大と言っていいだろう。学部数、学生数、校舎面積でトップを誇る。同校の起源は1939(昭和14)年設立の武庫川高等女学校にさかのぼる。49年に武庫川学院女子大として開学し、58年に現校名に改称した。昨年、開学80年を迎えている(前身を含めて)。
2010年代から拡大路線をとり、11年健康・スポーツ科学部、15年看護学部、19年教育学部、20年経営学部、建築学部、食物栄養科学部を設置し、現在は10学部17学科となった。
武庫川女子大は、女子大において中学・高校教員採用者数、管理栄養士試験と社会福祉士試験の合格者数、都道府県・市区町村職員採用者数、社長出身大学のランキングではいずれも上位5校に入っており、さまざまな分野に多くの人材を送り出してきた。
女子大の特筆すべき特徴、得意分野について、ランキング1位校から見てみよう。
<入試・教育・研究>
(1)一般入試志願者=日本女子大 1万3612人
(2)外国人留学生(学部)=女子美術大 280人
(3)海外への留学生派遣=安田女子大 167人
(4)外国人教員(常勤)=昭和女子大 19人
(5)科研費(教員1人あたり)=お茶の水女子大 131万6748円
<進路など>
(6)幼稚園教員=聖徳大 107人
(7)小学校教員=京都女子大、武庫川女子大 104人
(8)中学・高校教員=京都女子大、東京女子体育大 50人
(9)警察官=日本女子体育大 11人
(10)キャビンアテンダント=同志社女子大、日本女子大 21人
(11)社長の出身=東京女子医科大 317人
<国家試験合格者数>
(12)看護師=安田女子大 125人
(13)管理栄養士=女子栄養大 234人
(14)精神保健福祉士=西南女学院大 32人
(15)社会福祉士=神戸女子大 54人
(16)理学療法士=甲南女子大 62人