放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、ドラマの続編について。
* * *
Netflixでハマっているドラマがあります。「コブラ会」というアメリカのドラマで、これ45歳以上の方と飲みに行くと熱い話になります。
1984年に製作されて世界中の少年を熱狂させた「ベスト・キッド」という映画を覚えていますでしょうか?あの正式な続編なのです。映画の中で最後に戦いあった主人公と敵役が、大人になりそのまんまの役で出ている。しかも、映画の中で負けた敵役が主人公なんです。悪役だった人がドラマでは主人公なんです。そこがとてもおもしろい。
ドラマの中では映画の映像もふんだんにインサートされて、見ている人はあのころの気持ちを思い出す。あれから35年近くたち、子供のころの空手大会のことをいまだにひきずっているおじさんがドラマの主人公で、再び空手を始めるのですが、過去の映画の中で出てきた事件なんかがいいフリになり物語が進んでいく。これを見ながら自分の人生とかぶせたりして、熱くなってしまう人も多いはず。
で、これを見て、本当に作ってほしいドラマが思い浮かびまして。それが「101回目のプロポーズ」の正式な続編です。フジテレビさんに本気で作ってほしい。タイトルは「102回目のプロポーズ」でしょうか?武田鉄矢さん演じる星野達郎と、浅野温子さん演じる矢吹薫さんにはそのまんまの役で出演していただきたい。あれから30年がたった現在の設定。結婚した2人の間には女児が生まれた。これ、演じていただくのは、やはり新垣結衣さんしかいないでしょう。お父さんではなくお母さんに似たきれいな娘が主人公。お母さんと同じようにオーケストラで楽器をやっているのもいいかもしれません。過去に大きな恋愛をしたけど、男に激しくだまされたことがあり、男をあまり信じてない。そんな主人公です。