小林さんの仕事はアナウンサーであり、実績も経験も豊富なプロフェッショナルです。テレビ局も、番組のスタッフも、事務所の方々も、アナウンサーのプロフェッショナルとしての小林さんに仕事を依頼しています。一方、國光さんは、整体やヨガのプロフェッショナルです。仕事の種類が異なります。ヨガのプロである國光さんの意見を、アナウンサーである小林さんの仕事に反映しすぎると、現場は混乱します。所属していた事務所が、「正常なマネジメント業務ができない」と判断した理由も、事務所や関係者や現場のスタッフの意見よりも、國光さんの意見を優先したり尊重したりする部分があったのかもしれません。
意見の食い違いや、コミュニケーションがうまくとれなかった可能性もあります。アナウンサーや芸能人やインフルエンサーなど、人に注目される仕事は、精神的な負荷が非常に強い職業です。小林さんもおそらく職業柄、多くのストレスにさらされていたのだと思います。國光さんはパートナーとして彼女の精神的な面をサポートし、とても強い夫婦の信頼関係を築いています。これはとても良いことで、國光さんが小林さんの心の支えとなれば、小林さんの仕事のパフォーマンスは向上します。ただ小林さんが仕事においても國光さんに傾倒しすぎると、仕事のパフォーマンスは低下します。アナウンサーのプロであり、実績も経験も豊富なのは、小林さん自身だからです。
夫婦で仕事をする難しさはここにあります。お互いに精神的に頼りすぎると、本来の仕事のパフォーマンスに良くも悪くも影響してしまいます。あくまでも仕事は自分自身でするものです。周りのサポートやアドバイスは、自分の意思決定の助力であり、メインにはならないのです。夫婦で支え合う部分と、個として思考して活躍する部分、この領域があることを理解していないと、仕事に支障をきたします。