
女優の竹内結子さん(享年40)が急逝してから3カ月。まだ深い悲しみが癒えないなか、残された家族は前に進まなければならない。仕事、子育て──。少しずつ動き出しているようだ。
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竹内さんは生前、父親と有限会社を設立していた。登記簿上ではそれまで、竹内さんと父親の2人が「取締役」として併記されていたが、2020年10月14日に、竹内さんの夫で俳優の中林大樹さんが代表取締役に就任した。
多くの著名人の遺産相続の手続きをしてきた税理士の南村博二さんによると、「有限会社は代表取締役を定めない場合、取締役一人ひとりが代表権を持ち、社を代表して契約書などに実印を押せる立場ですが、今後は中林さんだけが代表権を持つことになります。中林さんが会社を動かしていくことになるのでしょう」。
会社の業務目的は「芸能人のマネージメント」「映像、文芸、美術、音楽に関する著作権などの知的財産権の管理、取得、譲渡及び貸与」「不動産の賃貸、売買、管理及び仲介」など。
南村さんがこう話す。
「個人事務所が仕事先と契約してできた有形、無形の財産は全部、株主に帰属します。今後は、中林さんが会社をハンドリングすることになります」
一方、2人の子育てにもまだまだ力を入れなければならない時期だ。
竹内さんは05年に歌舞伎俳優の中村獅童さんと結婚し、長男(15)を出産。08年に離婚し、19年に中林さんと再婚、20年1月に次男が生まれた。
芸能リポーターの石川敏男さんはこう話す。
「中村獅童さんの後援会の中には『(竹内さんとの間に生まれた長男は)実のお父さんである獅童のもとで育ててはどうか』という声はあるんです。長男を歌舞伎の道へ進ませたいと考えている歌舞伎関係者もいます。今の歌舞伎は、15歳から修業を始めても遅くないんですよ。いずれにしても、本人に歌舞伎の世界に入る意思があるかどうか。本人次第ですね」
芸能ジャーナリストの佐々木博之さんは話す。
「中林さんは2人を育てながら俳優の仕事もしなければならない。竹内さんの親族や、奈良県で会社を経営している中林さんの実家が、経済的な支援も含めバックアップするのではないでしょうか」
(本誌・上田耕司)
※週刊朝日 2021年1月1‐8日合併号