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 子どもたちを希望通りに保育園に入れることができない「待機児童」問題。希望する認可保育園に入れないだけでなく、入園させた後も今度は子どもたちの命に関わる「保育事故」が問題になっている。

 3月19日、さいたま市内の公民館の一室で、集団異議申し立ての準備のための集会が開かれた。集会には赤ちゃんを連れた母親7人が参加。保育園入園の厳しい現状を話し合った。それぞれの母親が大変な経験を語った後、この集会を企画した会社員の阿部一美さん(34)も、自分の体験を語り始めた。

「2009年6月生まれの長女は、認可保育園に入れませんでした。育休を半年延ばしたけれど、やっぱり入れなくて。それで認可外の保育室に預けたのですが、その保育室で1歳7カ月のときに亡くなったんです」

 集まった母親たちは全員、一瞬、息をのんだ。

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