カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
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写真はイメージ(GettyImages)
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 2020年は芸能事務所を退所・独立した人たちが数多くいた1年だった。その流れは止まらずに、先日も大手事務所から芸人の電撃独立が報じられた。芸能事務所「サンミュージック」に所属するお笑い芸人・カンニング竹山さんは、この風潮に疑問を感じているという。

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 芸能人で芸能事務所から独立する人が多くて、色々騒がれているじゃないですか。時代がそういう風な流れになっているって報道されていて。人によっては芸能事務所はいらない時代じゃないかという話にもなっていますね。

 たしかに、今、誰でも自分自身で発信ができてしまうから別にどこかに所属しなくても芸能活動はできますよね。一番わかりやすいのはYouTuberで、自分で動画を配信して人気の人たちもいる。別にYouTuberに特化した事務所に所属していなくても仕事はできてしまう。YouTuberが芸能活動なのか? と言われるとちょっと違うかもしれないんですけど。

 自分で全部できるシステムにはなっているから、独立してやっていけるという流れになっている事は、それはそれで別に悪い事ではないと思う。でも、社会の風潮が独立する方がいいみたいになっているのはちょっと違うんじゃないかなと思う。

 そういう風潮になってしまうのは、“事務所にいるのもいいもんよ”っていう考えがあまり表に出ていないからで、事務所にいるメリットもたくさんあると思います。まず、余計な事を全部やってくれる(笑)。マネジメント全般そうだし、何かを準備してくれたりするのもそうだし。何かで悩んでいる時に話を聞いてくれるというのもある。悩みは大きな問題、小さな問題に関わらず聞いてくれて、一緒に考えてくれますよね。

 一番助かるのは、何か下手打った時に手助けしてくれる。たとえば、交通事故を起こしたとか不倫報道があったとか。事件を起こしたら事務所に甘えたりしたらダメなんだけど。

 一般企業とフリーとの関係と一緒で、フリーで会社を立ち上げましたというよりも、昔からある会社の方が取引先が多いから仕事が回りますよね。たとえば、トヨタや日産と新規の竹山自動車会社のどちらが取引が多いかと言えば言わずもがなですよね。部品の手配にしたって、トヨタや日産の方が多い。

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事務所にはそれぞれの仕事の専門家がいてスムーズに動く