
個性派俳優・佐藤二朗さんが日々の生活や仕事で感じているジローイズムをお届けします。今回は、先月若くして亡くなった本田誠人さんについて。1年ほど前、陽気な声で佐藤さんに電話をかけてきたそうです。
【場面カット】「母さん!」水野美紀さんと共演した名作といえば
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どもども。
いやあ、当コラム、なるべく馬鹿馬鹿しいこと書いて、今この時だからこそ皆さまに笑顔をご提供したいと思い、いつもは書いてるのですが。
ちょっと今日は、しんみり方向になるかもです。ごめんなさい。
書いておきたい、そう、書いておきたいと思ったのです。
先月30日、知人が亡くなりました。
彼は彼の誕生日に亡くなりました。47歳でした。
本田誠人。
劇団ペテカンに所属する俳優、脚本家、演出家。僕とまこっちゃんはドラマ「電車男」で初めて共演し、ただ、そこではほとんど絡みはなかったのですが、そのあと、「きらきら研修医」という14年前に放送されたドラマでガッツリ一緒になりました。
コントユニット「ジョビジョバ」の六角慎司、まこっちゃん、僕のおバカトリオの役でした。よく3人で芝居の打ち合わせをしたんですが、3人とも小劇場出身だからか、とても呼吸が合い、楽しく芝居ができたことを覚えています。
そのあと、まこっちゃんの劇団ペテカンを観に行ったりしましたが、実はそれ以降、特に濃い付き合いというものはなく、10年ほどの月日が流れました。
ですが突然、1年ほど前(ツイッターには「半年ほど前」と書いたのですが、そのあとそこまで近くないような気がして、最近携帯を買い換えて着信履歴もなく調べられないのでなんとなくの記憶で申し訳ないのですが)、とにかく1年ほど前、夜、自宅で晩酌していたら、突然まこっちゃんから電話が掛かってきました。
出ると、「二朗さ~ん、ちょっと息子に自慢したいからさ~、ちょっと代わってよ~」と底抜けに陽気なまこっちゃんの声。久々の電話でいきなりそう言われた僕は、自分もホロ酔いだったこともあり、「まこっちゃんも家で晩酌してて酔ってるんだなあ」と思いました。