放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、「マードゥレクス」の「エクスボーテ 8K ビジョンファンデーション」について。
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テレビ局のメイク室に必ず置いてあると言っていい三大ファンデーションが、「アルブル」(旧名・ソフィア)、「KohGenDo」(江原道)、そして「エクスボーテ」。どれも「ハイビジョン対応」として圧倒的なカバー力を誇るリキッドファンデである。
先日、『バイキングMORE』(フジテレビ系)出演のためメイク室に立ち寄ったところ、見慣れないボトルを発見。「8K対応」とテプラで貼ってある。「エクスボーテ」の新商品だった。
「8K」はハイビジョンの16倍の超高精細映像。画素数は実に3300万だ。さらに音響システムは、5.1chサラウンドをはるかにしのぐ22.2マルチチャンネルの3次元音響。
試験放送が開始された際、私は番組審議委員会のメンバーだったことから、このシステムをいち早く見学させてもらっていた。ただ美しいだけでなく、細部を鮮明に映し出すスーパーハイビジョン。感動よりも先に「出演時のメイクはどうすればいいの?」と思った。
当時のモヤモヤが遂に「エクスボーテ 8K ビジョンファンデーション」によって解決されたのだ。番組台本よりも先にパンフレットを読み漁ったのは言うまでもない。
そこに記されていたのは「映像進化とともに肌表現も進化」なる力強い言葉。さらには「一人一人の肌色の美しさを引き出す」とある。
カバー力に優れたリキッドファンデの中には、女優さんからのリクエストによって開発されたモノも多いと聞く。女優さんもやはり8Kに直面していたのではないか。
とはいえ、気を付けないとどんどん厚塗りしてしまい、「おばさんメイク」と悪口を言われかねないのが落とし穴だった。
それに、バラエティータレントよりも長時間、メイクを落とせない女優は、肌への負担も悩ましい点だったと思われる。新しい「エクスボーテ」は、美容オイルを含浸させ、美容液コーティングを施し、生ツヤ密着オイルを纏(まと)うことでキメ細かさとツヤ感と高い密着力を実現。植物性幹細胞カプセル、ローヤルゼリーエキス、話題の卵殻膜エキスをはじめ、エクスボーテのファンデ史上最多となる114種の美容成分を配合しているという。
「女優肌」のキャッチでも有名だが、一般ユーザーが購入しやすいのも魅力。8K対応ファンデもまたニューノーマルだ。
山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める
※週刊朝日 2021年2月26日号