「国民の自由を制限しかねない、緊急事態宣言を一部で解除するという重要なトピックを記者会見するのは当然のこと。それを中止するのは山田隠しが理由ですよ。司会の山田氏が集中砲火を浴びる可能性があり、菅首相も会見は得意じゃない。ぶら下がりでお茶を濁すということになった」
(官邸関係者)
国会で追及したある野党議員がこう疑念を明かす。
「最近、テレビ局とか通信会社がこっそり訪ねてきて『うちのことは何も話は出てないですよね、質問で出たりしませんよね』と探りにきた。接待が東北新社だけなんてありえない。総務省は所管する関係先から高額接待を日常的に受けているんじゃないか」
接待問題は農水省にも飛び火した。本誌でも追及してきた元農水相の吉川貴盛氏が起訴された鶏卵疑惑の贈賄側として起訴されているアキタフーズの秋田善祺氏から接待を受けていたとして農水省幹部が処分されたのだ。
処分されたのは枝元真徹・事務次官ら6人の幹部職員で減給処分などが発表された。問題の接待は、吉川被告が農水大臣就任間もない2018年10月と退任後2019年9月、東京都内の高級ホテルの和食店で行われた。だが、疑惑の接待は他にもあった。
本誌が報じたアキタフーズの「黒革の手帖」によれば、19年8月18日の欄には<18:30 吉川(当時は農水相)、河井 (克行元法相)西川(公也元農水相)議員会食(なだ万大座敷)とらや手土産用意¥6000 10名くらい>とある。そこには処分を受けた、幹部の名前がずらりと記されていた。飲食代金は、1人あたり2万円超だ。
「吉川氏の事件に関連することなので、本当ならもっと早く処分すべき話。しかし、マスコミの目が政治家ばかりで、農水省は注目されず、様子見だった。そこへ菅首相の長男接待疑惑で、総務省が注目をされた。次は農水省にくるとあわてて処分を出した。昨日は山田氏の国会招致があり、報道はそちら一色。農水省としては助かったが、官邸からこっぴどく怒られている」(農水省幹部)