竹下医師は、流産した赤ちゃんの絨毛(妊娠早期の胎盤の一部)から、染色体異常の有無を調べる検査を勧めている。検査で赤ちゃん側の染色体異常による流産だとわかれば、次の妊娠・出産への期待が持てるからだ。
「一度おなかに宿った命を失う不育症は、不妊とは違うつらさがあります。『また流産してしまうのでは』と怖くなって、次の妊娠に臨めない方もいらっしゃいます。しかし適切な対応によって、85%の人が赤ちゃんを産んでいると報告されています。諦めないことが大事。安心して次に進むために、不育症に詳しい医師に相談をしてください」(同)
(ライター・熊谷わこ)
※週刊朝日 2021年3月26日号