ホピ族の人たちが儀式としてやるものだ。
土の上に長い木の枝でできた骨組みをドーム状に組んで、そこに何枚も毛布を隙間なくかぶせていく。
タンクトップに短パンという軽装で、確か8人くらい、ドームの縁に沿ってぐるりと並んで座る。
焚き火で真っ赤に焼けた漬物石くらいの石が運び込まれ、中心に置かれて、ホピ族の人がそこに水をかけていく。
あっという間に中は高温の蒸気が充満する。吸い込むと喉が焼けそうなほど熱い。
ドームの中は真っ暗だ。5センチ先も見えない真っ暗闇。
ホピ族の人が、水を足したり、石を足したり、温度管理しながら、ドンドコドンドコ一定のリズムで小さな太鼓を叩きながら歌を歌い続ける。
確か、30分以上入っていたと思う。
あの時、熱さと暗さ、太鼓のリズムでちょっとしたトランス状態になった。
儀式を終えてドームから出ると、空一面に星が広がっていた。
あの時も、きっと私はととのっていたんだと思う。
改めて体験してみたいなあ。
とにかく、私はととのって、ステージ一個上がった気分だ。
上がったといえば、うちの子。
先日やっと、トイレでうんちができた。
もうオムツは外れて、「小」の方はトイレでする習慣がついたが、少し便秘がちなのも影響し、うんちは頑なにオムツを使いたがる。
きばるのが下手なのか、もよおしてからオムツを履いて、部屋の隅で椅子などに掴まって20分はかかって、それでも出ないことも多く、整腸薬と浣腸が手放せない。
便秘専門の病院に連れて行った時には、「トイレでするようになれば治りますよ」と言われたので、なんとか早くトイレでできるようになってほしかったけれど、
「おまるで座ってみよ?」
「オムツつけたままでいいから、おトイレに座ろうよ」
とアプローチしても頑なに嫌がって部屋の隅に逃げていく。
それが先日、もよおしたところでトイレに誘導したら、最初抵抗したものの、「もうすぐ幼稚園でしょ? 幼稚園行ったらみんなおトイレでするんだよ。がんばろう?」と言ったのが響いたようで、いやいやながらもトイレに跨ってくれた。