K‐POPは今、2018年前後にデビューした第4世代に注目が集まっている。韓国に渡り、K‐POPアイドルとしてデビューする日本人の活躍も見逃せない。AERA 2021年4月12日号から。
* * *
今年のグラミー賞で「最優秀ポップデュオ/グループ・パフォーマンス賞」にBTSがノミネートされるなど、世界での評価が高まっているK‐POP。本国では、BTSに続けと、ボーイズグループが続々と誕生している。未来のK‐POP界を担う“第4世代”だ。
韓国では1990年代後半にアイドルグループ第1世代が誕生し、第2世代の東方神起やBIGBANG、第3世代のBTSやEXO時代を経て、今、2018年前後にデビューした第4世代が育ってきている。
昨年11月にデビューしたばかりのENHYPEN(エンハイプン)は、BTSの所属事務所HYBE(元Big Hit Entertainment)と、CJ ENMの合作法人BELIFT LABに所属する。23人の訓練生が出演しMnetで放送された超大型プロジェクト「I‐LAND」で選抜され、デビュー直後に行われた大型授賞式で新人賞4冠を獲得するなど人気を集めた。
■「憧れ」から「なる」へ
平均年齢17歳。年下ながらしっかり者リーダーJUNGWON(17)、最年長としてメンバーをやさしく包み込むHEESEUNG(19)、クールなビジュアルJAY(18)、オーストラリア出身のJAKE(18)、元フィギュアスケート選手のSUNGHOON(18)、明るい笑顔でムードメーカーのSUNOO(17)、そして日本人メンバーNI‐KI(15)。NI‐KIは、幼いころから日本で「天才ダンスキッズ」として名を馳せ、中学生で単身韓国に渡り、訓練生生活の末、デビューを勝ち取った。
NI‐KIのように、韓国の芸能事務所でレッスンを積み、K‐POPアイドルとしてデビューする日本人が急増している。多くは10年頃に日本で起きたK‐POPブームを未就学児や小学生で体験した世代だ。テレビやYouTubeを通して、K‐POPアイドルに自然と接してきた。3人の日本人メンバーを擁するTWICEの活躍で、「日本人でも、韓国の大手事務所からデビューし成功できる」と証明されたことも、韓国行きのハードルを下げた要因だろう。K‐POPアイドルに「憧れ、まねる」から「(自分が)なる」時代へ。新しいフェーズに入った。