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※写真はイメージです(写真/Getty Images)
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 口の中の粘膜に炎症が起こる「口内炎」。繰り返しでき、困っている人も少なくないようです。ビタミンBの不足、免疫力の低下などで起こるといわれますが、原因はそれだけではありません。なんと歯周病が原因ということもあるそうです。なぜ歯周病で口内炎が起こるのでしょうか? 治療をすれば口内炎はできなくなるのでしょうか?『なぜ歯科の治療は1回では終わらないのか? 聞くに聞けない歯医者のギモン40』の著者で歯周病専門医、若林健史歯科医師にうかがいました。

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 口内炎ができると、とても不快です。食事をするのがつらく、しょうゆやお酢などがしみて、痛む。かといって、食べないわけにはいかない。繰り返しできる人にとってはQOL(生活の質)に影響し、深刻です。実はこの口内炎、口の中が汚れて細菌がたくさんいる状態だと起こりやすいことがわかっています。むし歯や歯周病があるのに、放置している人は要注意です。

 ではなぜ、むし歯や歯周病で口内炎ができやすくなるのでしょうか。これは皮膚の傷と同じ原理です。小さい頃に、「擦りむいたら、傷口を水道できれいに洗いなさい」と言われたことはありませんか?

 傷ができると防御反応によって、患部にさまざまな物質を含んだ体液が集まってきます。一方でこの体液には細菌が集まりやすく、増殖すると細菌感染が起こって傷がはれたり、膿(う)んだりする危険があります。そうならないために患部に付着した砂などの汚れを洗うことが大事なのです。

 口の中も何かの拍子に歯で粘膜をかんでしまったり、歯ブラシが当たって傷ついたりということがよくあります。このときに口の中が細菌だらけだと同じようなメカニズムで傷口に細菌感染が起こり、口内炎になりやすいというわけです。

 実際に「口内炎だらけ」「しょっちゅう口内炎ができて困っている」という患者さんの口を見るとひどいむし歯だったり、進行した歯周病でプラークがびっしりついている、というケースがしばしば見られます。そして、このような患者さんを治療し、口の中がきれいになると、明らかに口内炎はできにくくなります。患者さんから、「最近、できにくくなった」と喜ばれることはよくあります。

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