しかし、子どもや自分が健康であればその日は必ず訪れる。自分はその日のために何も準備していないことを反省し、息子と自分の毎月の積み立て投資を始めました。
その小さな一滴一滴の想いが、同じような志を持つ仲間たちと合流し、会社設立に至り、日本全国の長期投資の「お仲間」に恵まれ、現在のコモンズ投信があります。まだまだ「大河」になっていませんが、「世代を超える長期投資」に2009年1月から誠実にファンドを運用し、「今日よりも、よい明日」を共に目指しています。
この「今日よりも、良い明日」を目指すことは利己的なMeだけではなく、利他的なWeも含むと思います。社会のウェルビーングがなければ、自分のウェルビーングもない。これは、コロナ禍で私たちは日々感じていることだと思います。
そして、このWeという観点では「誰一人取り残さない」という概念もあります。
これは、2015年9月に国連総会で満場一致で採択された人類共通の目標です。そう、SDGsです。「Sustainable Development Goals」の略で、日本語にすると、「持続可能な開発目標」になります。2030年まで達成すべく17のゴールと169のターゲット、232の指標が設けられました。
SDGsの詳細については、朝日新聞社が設けているサイト『2030SDGsで変える』をご参照ください。https://miraimedia.asahi.com/
実は、SDGsは、渋沢栄一の『論語と算盤』と通じるものがあります。
「仮に一個人のみ大富豪になっても、社会の多数がために貧困に陥るような事業であったならばどんなものであろうか、いかにその人が富を積んでも、その幸福は継続されないではないか。故に国家多数の富を致す方法でなければいかぬというのである」
これは、まさにSDGsが唱える「誰一人取り残さない」です。SDGsが採択される100年以上の前から渋沢栄一は同じような考えを唱えていたのです。