エンゼルス・大谷翔平 (c)朝日新聞社
エンゼルス・大谷翔平 (c)朝日新聞社
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 エンゼルスの二刀流、大谷翔平の勢いが止まらない。特に打者としてはア・リーグトップタイの14本塁打(現地5月23日時点、メジャー2位タイ)を記録しており、時期尚早ではあるがタイトル獲得の夢も膨らむ。

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 そして大谷のホームランはどれも豪快なものが多く、5月18日に放った今季14号アーチも飛距離十分の一発だった。大谷も手応えがあったのか、自信満々の“どや顔”で打球を見送り、その姿は日本のメディアなどで話題となったが、メジャーリーグでは「打者はフェンスを超えていくボールをうっとり眺めたりして、投手の面目をつぶしてはいけない(ポール・ディクソン著「メジャーリーグの書かれざるルール」朝日新聞出版)」というアンリトンルール(不文律)が存在しており、心配な部分もある。

 これまでもホームラン後に打者が打球の行方を見届けただけで、乱闘や次打席での報復死球に繋がった場面も決して少なくない。過去にそういったケースになった打者の映像を見返しても、自然と打球を見つめているだけのようにも見え、今回大谷がホームラン後にとったリアクションも、相手投手によっては怒りを買ってしまう可能性があっただろう。

「本塁打を打った際、ボールの見送り方が注目されている。これまではフレッシュマン扱いだったが、チームの中心となればそうもいかない。このままでは、故意にぶつけられる可能性もあります。ここまで結果を残せば見る目も変わる。海を渡ってきた二刀流のナイスガイではなく、メジャーリーガーとして扱われる。当然、不文律の対象にもなる。不文律は時代錯誤という声も多いが、今でも存在するのは確かです」(ロサンゼルス在住スポーツライター)

 また、4月5日の試合(アストロズ戦)では、代打出場の打席で死球を浴び相手投手を睨みつける場面もあった。こちらも、エンゼルス時代の元同僚でもあるマルドナド捕手(アストロズ)が“良くない振舞い”だとして苦言を呈したように、状況によっては報復的な行為や両チーム間の乱闘に繋がりかねない場面だった。

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“適応力”の高い大谷に問題なし?