門倉健投手コーチ(c)朝日新聞社 
門倉健投手コーチ(c)朝日新聞社 
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 中日は26日、門倉健投手コーチが同日付で退団したことを発表した。球団発表によると、門倉コーチは15日以降に担当するファームの練習を無断で休み、連絡も取れていないという。翌16日に家族が愛知県警に捜索願を出した。その後、郵送で「5月15日をもって、一身上の都合により退団させていただきます」という旨の文書が届いたという。筆跡が門倉コーチ直筆であることを家族が確認している。

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 球団関係者は一様に驚きを隠せない。門倉コーチに異変の兆候が全く見られなかったからだ。

「14日まで練習に普通に参加していました。門倉コーチは選手の気持ちに寄り添う指導スタンスで非常に評判が良かった。ドラフト1位右腕・高橋宏斗、梅津晃大など将来のエースとして期待される若手たちにも熱心に技術論、投手としての心構えを伝えて慕われていました。こちらも何も分からない状況で、ある投手に『門倉さんどうしたんですか?』と逆に聞かれました。選手たちも動揺が隠せないと思います」(スポーツ紙遊軍記者)

 現役時代は中日、近鉄、横浜、巨人、韓国プロ野球でプレーし、引退後は韓国・サムスンの投手コーチを歴任。19年から古巣・中日の2軍投手コーチを務めていた。冗談で場を和ますなどコミュニケーション能力が高く、指導理論も『わかりやすい』と投手たちに好評だった。また、大の動物好きでも知られ、殺処分寸前の犬を保護するなど愛護活動に熱心だった。

 門倉コーチは失踪直前まで自身のブログを更新していた。12日は2歳の誕生日を迎えた孫を抱っこして笑顔を見せる動画を掲載。13日は、1年前に預かっていた犬が成長していく様子の写真を何枚も載せている。里親の募集をかけて新しい飼い主が犬を引き取ったことも報告。新しい環境でリボンや花をつけた犬の写真が送られてきたことを明かし、「なんと可愛い――― こんなに嬉しいことはありません」、「里親様 ありがとうございます!みんな―幸せにな―れ」と綴っている。

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