私は車の免許がないので、息子を少し遠い場所のお稽古ごとに通わせるのは難しいと思っていたのですが、アズママのおかげで、一気に可能性が広がりました。
■日本人の「がんばり屋」精神も立派だけど、助けてもらうのも大事
いま、往復1時間程度で600円をお支払いして、近くに住むサポーターさんに息子のお稽古ごとのお迎えをお願いしています。
でも最初はやっぱり、たった1時間だけ、たった600円渡すだけでお願いするなんて、なんとなく申し訳ないな……と少し心苦しく思うこともありました。
そんなことを考えていたら、当時頼っていたサポーターの方が笑顔で、「ここに所属しているサポーターなんて、みんなお世話好きな人たちばかりなんだから、そんなこと思わずいつでも気楽に頼ってほしい」という、この上なく心強い言葉をかけてくれたのです。
彼女がくれたこの言葉に、育児中、どれほど救われたかわかりません。
疲れ果てたとき、精神的に追い詰められてノイローゼになりそうなとき、この言葉を思い出しては、「自分にはまだ助けてくれる人がいるから大丈夫」と思えるようになったのです。
バックに支えてくれる存在がいるかいないかでは、安心感がまるで違います。
それに、育児中はどこかに出かけることが難しく孤独にもなりやすいものですが、サポーターさんはさまざまな育児イベントを開催してくれるので、その時に悩みや愚痴を聞いてもらうこともできて、物理的なことだけでなく精神的な意味でも、本当に救われました。
日本人は、小さいころから、「人に迷惑をかけない」と教えられて育つため、「他人に頼ることなく自分でやらなくては」という考え方が強いそうです。
でも、たとえばインドでは、「人に助けてもらうんだから、自分も助けてあげよう」、と教わりながら育つと聞きました。
日本人の「がんばり屋」な精神も立派ですが、あまりに一人で極限までがんばりすぎてしまうと、破綻してしまうことがあります。