広島・大瀬良大地 (c)朝日新聞社
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 大瀬良大地(広島)は球界屈指の「いい人」だ。

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 気迫溢れる投球を見せるマウンドを降りると別人のようである。人当たり、気遣い、話しぶりなど、どれをとっても理想的な好青年。関わった人の誰もが認めるナイスガイだ。弱肉強食のプロ野球界で大丈夫かと心配してしまうほどでもある。

「うれしく思います。これまで良い時も悪い時もたくさんの人に支えられた。そのおかげで取得できた。支えてくださった人に、本当に感謝します」(大瀬良/4月14日、国内FA権取得時のコメント)

 多くの選手が記者会見などで、周囲への感謝を口にする。心から出た言葉もあれば、公式の場での社交辞令的なものもあるはず。本音がどうであるかは本人にしかわからないことだが、大瀬良と接したことがある人ならば、その言葉を斜めから受け取る人は皆無だろう。

「(ファン倶楽部の)皆さんが温かく見てくださったおかげで、最初は緊張していたのですが、すごく和らぎました。これから皆さんの声援を背に一生懸命頑張っていこうという気持ちでいます。カープの力になって、日本一に貢献できるように自分の持っている力を全部出して頑張りたいと思います。よろしくお願いします」(大瀬良/13年12月9日、入団記者会見コメント)

 大瀬良は、九州共立大から13年のドラフト1位でカープに入団。300人のファン倶楽部会員を招待しての入団記者会見では、大きな緊張の中、自分の言葉でプロ野球選手としての意気込みを語っていた。それから時が経ち、今季でプロ8年目。18年に最多賞に輝くなど、今や球界を代表する投手となったが、ファンへの感謝の思いは入団当時と変わらない。

 大瀬良の発するコメント、それらが飾り物でないことを証明するエピソードは多い。テレビカメラが回っていないところでの普段の振舞いに好感を抱く人は後を絶たない。また春季キャンプ地だった宮崎県日南市(21年から一軍キャンプ地は全て沖縄市へ)では、数多くの賛辞を耳にした。

「球場入り時、必ず笑顔でおはようございますと言う。帰る時も同様です。カープキャンプは練習時間が長いことでも有名です。練習で疲れているはずなのに、お疲れ様ですと挨拶。すごく良い気持ちにさせてくれます」(日南市球場関係者)

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「ファンサービスが飛び抜けている」