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レペゼン地球は若年層を中心に絶大な支持を得ていたアーティストで、YouTubeのチャンネル登録者数は250万人を超えていました。人気絶頂でありながら、昨年末のライブをもって解散し、動画を全て削除しました。さらに年が明けて元レペゼン地球が、「Candy foxx」として新たに活動することを発表しました。そして先日、リーダーのDJ社長が「本当のレペゼン地球 解散の経緯について」という動画をアップロードし、その内容が話題となりました。
彼の話を要約すると、DJ社長が借金を抱えていた際に、株式会社の立ち上げを持ちかけたH氏という人物がおり、実質的にH氏が株式を100%保有していたそうです。そのため、DJ社長がレペゼン地球として成功した後も、曲の権利や商標が全てH氏の権利となっており、人気が出た後も、メンバーには月30万円程度の給与しか支払われていなかったそうです。そして株を買い戻す話し合いが難航し、レペゼン地球としての活動を辞めざるを得なかったとのことです。DJ社長のこちらの動画は公開後6日で960万回以上再生され、新しく立ち上げたチャンネル「Repezen Foxx」の登録者は250万人を超えました。
この話題は、私たちに2つの事例を示しています。1つは、YouTuberを始めとするアーティストが陥りやすい契約のミスです。これは視聴者目線の「動画の内容」についての事例です。2つ目は、今回の動画を公開することでファンを爆発的に増やしたDJ社長の手腕です。これは投稿者目線の分析になります。
普通の経営者であれば、会社の株式を100%保有されることはまさに「生殺与奪の権を他人に握らせる」ことと同じだと理解しています。ビル・ゲイツが世界一のお金持ちになれたのも、自身の株を最後まで手放さなかったからでした。そのくらい、株は重要な意味を持ちます。次に重要なのは「権利」です。商標権や版権、原盤権や知的財産権などです。よく聞くのは、インディーズのアーティストが、「メジャーデビュー」をする条件の契約書で原盤権を取られてしまう事例です。漫画家や作家にも度々起こります。自分のコンテンツの権利を自分で持てないことの恐ろしさは、想像以上です。