「いや、まあ特別な日になりましたね、うん。こういう節目の数字を達成することができて、なんかホッとしてます。初めは意識してなかったんですけど、近くなってくると何か意識するもので、とりあえず達成できてよかったなっていうふうに思います」
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5月26日の日本ハム戦(神宮)。イチロー(元オリックス、マリナーズほか)、松井秀喜(元巨人、ヤンキースほか)、松井稼頭央(元西武、メッツほか、現西武二軍監督)に次いで日本人選手では4人目の日米通算2500安打を達成したヤクルトの青木宣親(39歳)は、試合後に行われたオンライン会見でそう話すと、安堵の笑みを浮かべた。
早稲田大からドラフト4巡目でヤクルトに入団し、日米をまたに掛けて今年でプロ18年目。通算2500本のヒットのうち、774本はメジャーリーグ時代に積み上げたもので、これは日本人メジャーリーガーの通算安打としてはイチロー(3089)、松井秀(1253)に次ぐ。
それだけではない。出場試合(758)、打点(219)、盗塁(98)も歴代の日本人メジャーリーガーでは3位で、通算打率.285は2位。今となってはやや忘れられがちだが、メジャーでプレーした6年間で青木はそれだけの実績を残している。
大学時代に日米大学野球で渡米したことがきっかけで、メジャーリーグに漠然とした憧れを抱くようになったという青年が、8年間のプロ野球生活を経て夢の舞台に立ったのは2012年。鈴木正前社長の時代はポスティング移籍を認めていなかったヤクルトが、現在の衣笠剛球団社長の就任によって方針を転換したことで、入札金250万ドル(当時のレートで約2億円)で独占交渉権を得たミルウォーキー・ブルワーズと2年契約を結んだ。
海を渡って迎える初めてのシーズン。のちに青木は「異国でやってるわけで、自分が入って行ったわけだから、何でも受け入れようとしてました。何でも受け入れて、実はこっちのほうがいいんじゃないかとか思って、いろいろやっていきましたね」とメジャー時代を振り返っているが、その姿勢で日本とは異なる環境にもアジャストしていった。