
個性派俳優・佐藤二朗さんが日々の生活や仕事で感じているジローイズムをお届けします。今回は、鏡を見てたまに思うことについて。
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足の短さにおいては他の追随を許さぬ俺だ。
俺の身長は181センチだが、かつて身長167センチの友人と足の長さを比べたら、ほぼ同じだった。
ゴメンちょっと盛った。友人の身長、167センチってことはないな。170センチだったと思います。でも170だとインパクトがね、薄いと思ったの。だから思いきって160センチ台にしてみたの。ごめんね。盛ってごめんね。微妙に盛ってごめんね。盛ったつもりなのに数字は小さくなるという逆転現象を引き起こしてごめんね。
冒頭から微妙な盛りを謝罪することになってしまったわけだが、いずれにせよ、約10センチ、俺より身長が低い友人と、足の長さが同じだったことに変わりはない。
足の短さだけではない。
俺は顔の彫りの浅さにも定評がある。
先日「楽屋の鏡にずいぶん大きな羽子板が写ってるなあと思ったら俺の顔だった」とツイートしたが、本当なのだ。本当に大きな羽子板が写ってると思って、よく見たら俺の顔だったのだ。あとは羽根さえ買ってくれば羽根つきができる、季節外れの正月気分が味わえる、どこに行けば羽根は買えるかな、ドンキかな、ドンキに行けば売ってるかも、あ、マネージャーさん、ドンキに行って、羽根を買ってきてくれますか?、足りるかなコレで、え?、いや~羽根を買ったことないから幾らくらいか分からないんだけど、とりあえずコレだけ渡しとくから、足りなかったらのちほど払うから、え?そう?売ってないかなあドンキ、いやでもドンキは何でも売ってる印象があるからなあ、うん、とりあえずお願いします、え?いやいや、だってホラ、ここに羽子板があるから、そう、大きいでしょ、この羽子板、せっかくこんな大きな羽子板があるなら羽根つきをやらない手はないでしょ、あ、そうだ!どうせならお節料理をなんとか手に入れてさ、お酒も買ってきてよ、あ、もうこうなったら凧やカルタも手に入れてさ、思いきり正月気分を味わうわけないだろう馬鹿野郎。なぜ止めない。なぜもっと早い段階で止めない。少なくともドンキの辺りで止めるべきだったよ。あやうくマネージャーとお節料理を囲んで宴会が始まるところだったじゃないか馬鹿野郎。