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ワクチン接種で副反応の不安が募る人も多いはずだ。アナフィラキシー、子どもへの接種、そもそも接種すべきかなど、医師に疑問を聞いてみた。AERA 2021年7月26日号から。
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ワクチン接種後の「副反応」が心配だという人は多い。特に、重い副反応の一つであるアレルギー症状の「アナフィラキシー」が心配で接種をためらう人は少なくない。厚労省によれば、ファイザーのワクチン接種後にアナフィラキシーと診断されたのは、約2324万回の接種のうち238件(0.001%)の割合。モデルナでは約44万回で、アナフィラキシーに該当した報告はない(6月13日時点)。アナフィラキシーを起こすと、息切れなど呼吸器系とじんましんのような皮膚の症状が出る。女性に多いのが特徴だ。
■必要以上に心配しない
接種前にアナフィラキシーを起こすかどうか調べる方法があればいいのだが、「ナビタスクリニック」理事長の久住(くすみ)英二医師によると、残念ながらないという。
「ただ、アナフィラキシーなどアレルギー反応の既往症がある人は接種後30分の経過観察を接種会場で行うことになっていて、会場には適切な応急処置の備えもあります。帰宅して具合が悪化することはほとんどないので、過度に恐れる必要はありません」
接種後に亡くなったとされるケースも報道されている。久住医師は、こうした関連死は「紛れ込み」、つまり偶然と考えられると語る。
「接種と死亡の因果関係は、肯定も否定もできません。ただ、ファイザーとモデルナで、ワクチンによる死亡は認められていません。ワクチンによる死亡は、『皆無』といっても差し支えないほどだと思います。ワクチンは副反応などの心配もありますが、必要以上に心配するのではなく安心して打っていただきたい」
6月からはファイザーのワクチンでは12歳から15歳も接種可能となった。とは言え、子どもへの接種に不安を感じている保護者も多い。
仙台市医師会の予防接種担当理事で、仙台市の「かわむらこどもクリニック」院長の川村和久医師は、若い人ほど副反応は強く出るとしながらこう話す。