7月28日現在、ワクチンの2回接種を終えたのは、総人口比でわずか27%。厚生労働省は接種が見送りになっていたアストラゼネカ社製のワクチンの臨時接種について40歳以上を対象に検討。近く専門家会議で意見を聞くという。
「アストラゼネカのワクチンは海外で接種後、極めてまれに血栓症の報告がされ、今年5月に国内での製造販売が特例承認されたものの、使用は見送りとなっていました。いま、そのアストラゼネカに依存せざるを得ないのは、メディアは言及しませんがファイザー、モデルナのワクチン不足が解消されていないからです。河野大臣は『供給の見通しがついた』と言っていました。五輪開会式(23日)の日、菅首相と河野(太郎)ワクチン担当相がファイザーのブーラCEOと会談し、追加要請をしましたが、進展しなかった証左でしょう」(厚労省関係者)
東京五輪は連日、メダルラッシュに沸くが、感染者は増える一方だ。
「まだまだ感染者の上昇曲線が続くでしょう。従来株よりも一気に上昇し、下降局面に入るのは、まだ時間がかかりそうです。これだけ感染が広がれば、メダルラッシュも支持率とは結び付かず、上がらないでしょう。五輪で政権浮揚という発想自体、『国威発揚』のような一昔前の発想。菅首相のメダリストへの電話も魂胆がみえみえですから国民は冷めた目で見ているのではないでしょうか。菅政権は五輪後、正念場を迎えるのではないか」(自民党関係者)
五輪期間中の感染爆発だけは、何とか阻止してもらいたいものだ。
(AERAdot.取材班)