「次の夏のボーナスからは、住宅ローンの返済分と夫婦それぞれの小遣いとして3万円ずつを抜き、残りは生活費として入れてくれるというので期待していました。それなのに、夫は約束を守りませんでした」(同)

 これについては、健吾さんにも反論がある。

結婚してから8年間、ボーナスは全額妻に渡していました。昨年の夏だけ、夫婦のいざこざからボーナスをいったん回収したのです」

 すれ違った夫婦の溝はどんどん大きくなっていき、ついに子どもの「連れ去り」へと発展する。

【後編】では、夫が子どもを連れ去った動機を語り、それを妻はどう捉えたのかを振り返る。(上條まゆみ)

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