一括りにアイドルと言っても、様々な立ち位置がある。「ももいろクローバーZ」の高城れにが日本ハムの宇佐見真吾と2年間の極秘交際を経て、今月6日に結婚を電撃発表した。現役アイドルが結婚という異例の展開だったが、ファンから祝福の声が上がった。
タレント所属事務所の関係者は、「高城は29歳という年齢も影響しているでしょう。ももクロは08年に結成し、14年の月日が経っている。アイドルという枠を超えてアーティストとしての地位を確立しているので、メンバーが結婚しても長く応援してきたファンの思いは揺らがない。ただ、それならAKBも恋愛自由でいいかというと話が変わってくる。AKBの場合はメンバーに疑似恋愛しているファンが多いからです。自分の夢や人生を推しメンに投影しているので、プライベートで恋愛していると知ったら興ざめしてしまう。芸能界で確固たる地位を確立していないアイドルに彼氏がいることを知ったら、ファンはライブに足を運んだり、グッズを買って応援したいとは思わないでしょう。ビジネスとして成り立たなくなる」と語る。
アイドルの恋愛禁止は不条理に感じるかもしれない。年頃の女性が恋愛できない環境を、「人権侵害」と指摘する声もある。一方で、アイドルとしての立ち振る舞いというのも考えなければいけない。恋愛をしていてもファンの夢を壊さないように、隠そうと努力するのがプロとも言える。熱愛スキャンダルが発覚しても、仕事に向き合う姿勢、ファンとの向き合い方がしっかりしているアイドルは信頼を取り戻せる。ただ、それはいばらの道であることは間違いない。(今川秀悟)