河野太郎ワクチン担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行(C)朝日新聞社
河野太郎ワクチン担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行(C)朝日新聞社

 肝心の二階派は総裁選で結束できるのか?二階派幹部はこう言う。 

「これまで副総裁など名誉職的なものは『一切いらない』と断言してきた二階氏。しかし、菅総理から総裁選前に党役員人事の改選について話があった時に、『副総裁かそれに準ずるポスト』の約束があり、応じた。今のところ二階派は自主投票ですが、裏を返せば、二階氏にポストを確約すれば、決戦投票では誰かにつくこともある。二階外しを言い出した岸田氏だけは、許せんと派閥の皆は怒っている。だが、二階氏の処遇を了承すれば、決戦投票のウルトラCで岸田氏もあり。幹事長交代で影響力が落ちている上、キングメーカーでなくなれば、二階派はやばいです」

 自民党で20年以上、政務調査会の調査役を務めた政治評論家の田村重信さんはこう解説する。

「河野氏と岸田氏で決戦投票になるだろう。決選投票では岸田氏優勢との見方だが、党員票の情勢次第では河野氏もありえる。そして、安倍、麻生、二階のキングメーカーの動向が判然としないので、最後まで競る展開だと思う」

 (AERAdot.編集部 今西憲之)