
シングルマザー蔵野たからの介護をめぐる奮闘を描いた本誌連載「新生ヘルプマン ケアママ!」が最終回を迎えた。2003年に介護漫画の草分けとしてスタートした「ヘルプマン」シリーズは18年で一つの区切りとなる。介護現場にエールを送り続けた、くさか里樹さんに思いを聞いた。
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──「新生ヘルプマン ケアママ!」の連載、ご苦労様でした。
「ヘルプマン」シリーズの作品は、これでゴールとなります。2003年に漫画誌「イブニング」で始まって、14年に週刊朝日に移らせていただきました。新しい読者の方が増えて、おかげさまで今日まで連載を続けることができました。長きにわたって読んでいただいて、ほんとうにありがとうございます。
──「ケアママ!」でシングルマザーを主人公に選んだのはなぜですか。
今回は完全にフィクションに入ってしまおうと考えました。何かおもしろい介護のかたちが描けるんじゃないかな、と思ってシングルマザーを選びました。取材の中で介護施設で働きながら子供を育てた方もいらして、お年寄りにとっても子供の存在が大きくなるんです。わがままなおばあちゃんが、子供がくると突然、しっかりしなきゃモードになって(笑)。つくろわない子供が接する中に介護の本質みたいなものがあるような気がして、子供とお年寄りの関係が描けたらいいなあというのもありました。
──プロレスラーの早乙女千陽(ちはる)が物語を通して重要な役割を果たします。
パートでヘルパーをしているプロレスラーの方にお会いしたことがあります。施設に慰問に行くと、お年寄りにめちゃめちゃ受けるそうです。ありがたいと言って筋肉に触って、すごくお元気になられる。とび職、ホステス、ホスト、意外な方が福祉で力を発揮するのを見てきたので、インパクト重視、自分が介護されたいナンバーワンということで、プロレスラーを登場させました。
──最終回の「介護はプロレスだ!!」という言葉は、介護現場への大きなエールと受け止めました。
試合の中に人生を投影する、何かをかけて戦うという面が、スポーツにはありますよね。それと最期まで自分らしくあろうと闘っているお年寄りの姿が重なって見えたんです。もうすぐ私もその闘いに入りますけれど、おそらく人知れずみなさん、闘っていらっしゃると思うんです。そういうものをうまくプロレスの闘いとリンクさせられればいいな、というのは連載の途中からぼんやりと考え始めていました。最終回はちょうどいいぐあいに、ぴたっとはまったなという実感があって、とても満足しています。