「今年最後の登板(9月26日のマリナーズ戦)は圧巻だった。7回1失点で勝ち投手にはなれなかったが、直球がコースに決まり、変化球の制球も抜群。あれでは打者もお手上げだ。大リーグでは制球力、快速球をトップレベルで兼ね備えた上位5パーセントの投手たちを『エリートスターター』と形容する。7月以降の大谷を見ると、そう呼ぶ価値が十分にある。もう二刀流に文句をつける人はいない。シーズンを通じてこの投球を続ければ、最多勝、最優秀防御率も狙える。打っては本塁打王、投げては最多勝。こんな夢物語を達成できる選手は大谷しかいない」(米国在住のフリーライター)
試合を重ねるごとに注目度が高まり、大谷が打席に入ると「MVP!」コールが起きるようになった。それはエンゼルスファンだけではない。来年はどんなパフォーマンスを見せてくれるか。シーズンを終えたばかりで気が早いかもしれないが、さらなる進化に胸が高鳴るばかりだ。(ライター・牧忠則)
※AERA 2021年10月18日号より抜粋