日本がW杯に初出場した1998年フランス大会からは、本大会出場チームが24から32に拡大されたことで「まさかの敗退」は減ったかに思えたが、2002年の日韓大会ではオランダが欧州予選で敗れた。当時のチームには、クライファート、ファン・ニステルローイ、マカーイ、オーフェルマルス、ダービッツ、ファン・ボメル、コクー、ライツィハー、フランク・デ・ブール、スタム、ファン・デル・サールと錚々たる世界的名手たちが揃っていたが、同組となったポルトガル、アイルランドに苦戦し、その両国が勝点24で並んだのに対してオランダは勝点20の3位。飛行機嫌いのベルカンプが代表から引退した影響も非常に大きく、“幻の優勝候補”となった。

 そして前回2018年ロシア大会では、再びオランダが、さらにイタリアも欧州予選で敗退した。オランダは、ロッベン、デパイら攻撃陣に相変わらずのタレントを擁していたが、フランス、スウェーデン、ブルガリアと同組の厳しいグループに入ると、フランスに2連敗し、ブルガリアにも敗れ、最終節でスウェーデンに2対0で勝利も虚しく得失点差でスウェーデンに及ばずにグループ3位で敗退した。

 そしてイタリアは、スペインに次ぐグループ2位でプレーオフに回ったが、スウェーデンとの2試合で合計0対1(0対1、0対0)と得点を奪えず、1958年スウェーデン大会以来60年ぶりの予選敗退となった。このロシア大会では、前回ブラジル大会の決勝トーナメント進出16チーム中5チーム(チリ、アルジェリア、オランダ、ギリシャ、アメリカ)が各大陸予選で姿を消し、コートジボワールやカメルーンのアフリカの強豪国も敗退する“波乱の予選”となった。

 迎える2022年カタール大会は、果たしてどうなるのか。すべてが“順当”とは行かないだろう。明日は我が身。開催国であるカタールを除いて出場枠「4.5」と予選突破のハードルが低いアジア予選でも、波乱が起きる可能性は十分にある。

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