石井一久GM兼監督(C)朝日新聞社
石井一久GM兼監督(C)朝日新聞社

 楽天が19日のオリックス戦で3-6と敗れ、リーグ優勝の可能性が完全消滅した。

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 今季から石井一久GM兼監督が就任。2013年以来8年ぶりのリーグ優勝に向け、開幕前は前評判が高かった。日米通算177勝の田中将大が復帰し、アマ球界№1左腕の呼び声高い早大・早川隆久を4球団競合の末にドラフト1位で獲得に成功。昨季最多勝の涌井秀章、岸孝之、則本昂大とエース級が並ぶ先発陣は「黄金のローテーション」と形容された。だが、シーズンに入ると思うような戦いができない。涌井は状態が上がらずファーム落ちを経験。6勝8敗、防御率5.10で10月に1軍昇格後は救援で起用されている。田中も好投しているが打線の援護に恵まれない登板が多く4勝8敗、防御率3.11。打線も新外国人のディクソン、カスティーヨが機能せず迫力不足が否めない。爆発力がなく、シーズン終盤の優勝争いに絡めなかった。

 3位で2年ぶりのCS進出はほぼ間違いない状況だが、楽天ファンの石井監督に対する風当たりは強い。これは2年前の19年に最下位から3位に押し上げた平石洋介元監督(現ソフトバンク打撃コーチ)が1年限りで退任した人事が大きく影響している。球団は翌20年から新設する「2軍統括」のポストへの就任を要請したが、平石元監督は球団を去った。

「平石さんは現役時代に目立った実績はないが、コーチ就任後は勉強熱心な姿勢と選手とのコミュニケーション能力の高さで評判が良かった。星野仙一監督も平石さんを認め、『将来の監督候補』として高く評価していました。監督就任1年目に3位は十分合格点をつけられる。ただ、さらに上を目指す上で石井さんは監督を代えた方が良いと判断したのでしょう。新たに三木肇前監督(現二軍監督)が就任し、新体制で臨む秋季練習前に石井さんが『僕の中では(3位は)3段階に分けたらBクラス』とゲキを飛ばしたことが報道されて話題になった。今ファンの間で取り上げられているのが『3位はBクラス』という2年前のコメントです」(スポーツ紙記者)

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