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11月中頃から、日本列島に寒気が流れ込みやすくなるでしょう。寒さの見通しです。

11月7日(日)立冬の頃 西日本を中心に寒気流入か

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さしあたり、日本列島に寒気が流れ込むのは、11月7日(日)立冬の頃でしょう。この寒気の流れ込みは、九州など西日本が中心で、最高気温は九州などで、11月下旬から12月上旬並みになる所もある見込みです。季節が一気に進むでしょう。

ラニーニャ現象発生へ

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気象庁が10月11日に発表した、エルニーニョ監視速報によると、今後、冬にかけて平常の状態が続く可能性もある(40%)が、ラニーニャ現象が発生する可能性の方がより高い(60%)、とのことです。ラニーニャ現象の基準は、国によって微妙な違いがありますが、アメリカ海洋大気庁は、10月の時点で、ラニーニャ現象が発生しているとしています。

ラニーニャ現象は、南米ペルー沖の海面水温が平年より低くなる現象です。

11月中頃から寒気が流れ込みやすい状態に 原因はラニーニャ現象以外にも

ラニーニャ現象が発生すると、日本付近では偏西風が平年より南に蛇行し、寒気が流れ込みやすくなります。今後、この影響が出てくるでしょう。

ラニーニャ現象とは別に、日本の天候を左右する要因の一つとして、北極振動が知られています。北極振動とは、気圧が北極域で平年より低いとき、日本などがある中緯度帯で平年より高くなり、その逆の場合、北極域で平年より高いとき、中緯度帯で平年より低くなる現象です。前者は正の北極振動で、北極からの寒気が中緯度に流れ込みにくく、日本を含む中緯度帯では高温傾向になります。後者は負の北極振動で、北極からの寒気が中緯度に流れ込みやすく、日本を含む中緯度帯では低温傾向になります。

ヨーロッパ中期予報センターの最新の資料では、負の北極振動が11月中頃から現れて、12月中頃にかけて予想されます。11月中頃から、日本付近に寒気が流れ込みやすくなり、その状態が12月中頃にかけて続くことが、一つの可能性としてあります。

気象庁が10月28日に発表した1か月予報では、11月13日から26日の期間の平均気温は、全国的に、ほぼ平年並みですが、今後、低温傾向に変わることもあるかもしれません。

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北極振動の予想は、3か月予報のように長期になると予報は困難ですが、12月もラニーニャ現象の影響で、日本付近に寒気が流れ込みやすい状態が続くことが考えられます。ラニーニャ現象の発生時、12月を中心とする3か月(11月~1月)の特徴として、統計的に有意な傾向は、平均気温が東海や北陸、関東で低いことです。気象庁が10月25日に発表した3か月予報では、12月の平均気温は、沖縄・奄美、九州から近畿で、平年並みか低いでしょう。東海から北海道は、ほぼ平年並みの見込みです。ただ、全国的に低温傾向になる可能性もないとはいえません。例年より寒い冬になることも可能性として考えられます。

今年の冬支度は早めに、そして厚手の靴下を十分に用意しておくなど、しっかりしておくことをお勧めします。