眼科検診は最低でも3~5年に1回が目安。ただし、次の項目に該当する人は、1年に1回の眼科検診を強くお勧めする。
【眼科検診で引っかかったことがある】
過去に「緑内障の疑いあり」と言われ、再検査を受けたら異常なしだった──。
「患者さんの中には一安心して眼科検診を受けに来なくなる人がいます。しかし、そのときの検査では異常なしでも、次回は違うかもしれない。一度『疑いあり』と言われたら、まったく正常な人と比べると発症リスクが高い可能性を考え、短いスパンで検査を受けてください」(同)
【視神経乳頭陥凹(かんおう)拡大で要精密検査と言われた】
視神経乳頭陥凹拡大は視神経の中央部のへこみが大きくなっている状態。生まれつきのものもあれば、緑内障のサインの場合もある。必ず検査を。
見え方異常あれば眼科
【強度の近視がある】
近視は緑内障のリスク要因。中でも、裸眼で0.1が見えない人は要注意だ。
「近視矯正のための手術などで現在は視力が良くなっていても、緑内障リスクが高いことは変わりません。また、強度近視と緑内障の早期は区別がつかないケースもあり、この場合は眼科に定期的に通院し、様子見になります」(同)
【家族に緑内障の人がいる】
遺伝も緑内障のリスク因子。
【ボールなどが目に当たったことがある】
子ども時代の外傷でも、数十年後に緑内障を発症するケースがある。
岩瀬院長が強調する。
「視力は良いけど視野が欠ける病気は、緑内障のほか、軽い脳梗塞、目の網膜の病気などもあります。いずれも自覚症状に乏しい場合も多い。見え方がおかしいと思った場合、眼鏡が合わなくなったと思って眼鏡店に行く人が結構いるのですが、その前にぜひ眼科で検査を受けてください」
それが人生100年時代、ずっと健康な目を維持することにつながる。(ライター・羽根田真智)
※AERA 2021年11月15日号
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