5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。
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case.34 思春期の息子とのコミュニケーションが増えて良好な関係に
子ども1人/会社員
生活している中で、人それぞれ物事の優先順位があります。家が散らかっているという人の多くは、「片づけ」の優先順位がとても低いです。現状に満足しているならそのままでいいかもしれませんが、「生活を変えたい」「今の自分はイヤだ」と思っているならば、優先順位を変えてみてはいかがでしょうか。今まで止まっていた歯車がスムーズに動き出すように、理想としていた人生に近づくことができるかもしれません。
海外出張もある仕事に就いているひとみさんは、忙しいながらも楽しい毎日。キャリアを確実に積み上げ、今は管理職としてのやりがいも感じて仕事面は充実しています。でも、昔から片づけは苦手。自分はどこに何があるかを把握しているから、家の中に物が散乱していてもすぐに片づけをやろうという気持ちにはなれませんでした。
「片づけても、すぐ元に戻ってしまうんです。私の中で片づけというのは、空いているスペースに物を押し込むこと。片づけた後にスッキリ見えていても、物を出しにくくて元の場所に戻しにくい状態だったので、また散らかってしまいました」
離婚を経験し、ふと自分の生活を見直したときに「家が汚い」と自覚しました。離婚前に生活が荒れたこともあり、片づけ以外に家事もうまく回らない状態。いつもイライラして、いつか子どもに強く当たってしまうのではないかと危機感を覚えました。「2人暮らしの親子なのに、このままだと関係が悪くなってしまう。こんな自分もいやだ。変わりたい!」と思い、家庭力アッププロジェクト®に参加を決意します。