写真はイメージです(gettyimages)
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 つみたてNISAやiDeCoで積み立てる投資信託はアメリカの株に投資する「米国株式(S&P500)」や、世界中の株に投資する「全世界株式」が人気だが、運用期間がたっぷり取れるなら「新興国株式」の投資信託も候補に。選び方のポイントをプロに取材した。

【注目】新興国株式投信の2つの指標の違いをスッキリ図解!

■新興国株式を買うなら「20%程度」に

 中国、台湾に多く投資する新興国株の投資信託(以下、投信)。かつてはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカに投資する「BRICS」の投信が売れた時代もあった。

 ニッセイ基礎研究所の前山裕亮さんはいう。

「新興国の株式に関してはプロの年金運用などでもウェートを増やしていません。あくまで資産の一部、トッピング的な位置づけで投資するのは良いでしょう。ただ、全世界株式の投信を買えば、少しは中国、台湾などの新興国に投資することになります」

 新興国株式の投信の資産配分を見ると、かなり偏っている。台湾セミコンダクター、テンセント、アリババ、韓国のサムスン電子の4社でポートフォリオの20%近くを占めているものが大半だ。

 長年、世界の株式市場を見続けてきたSMBC日興証券の山本憲将さんがリーマン・ショック時を振り返りつつ、アドバイスをくれた。

世界中の株式市場を27年、見続けてきたSMBC日興証券の山本憲将さん(撮影/写真部・高橋奈緒)
世界中の株式市場を27年、見続けてきたSMBC日興証券の山本憲将さん(撮影/写真部・高橋奈緒)

「2008年のリーマン・ショック前後は米国株以上に中国株が堅調で、MSCIのインデックスでも新興国が全世界株式のパフォーマンスを上回っている時期がありました。

 新興国の成長力を享受したいなら、全世界株式投信に入っている程度の比率では、物足りないかもしれません。

 若い方が中核資産とは別に、新興国株式の投信をつみたてるのは悪くない選択です。ただし、リスクも考えて20%程度までの無理のない範囲で」

■小型株含むFTSEか韓国入りのMSCI

 さて、いざ新興国株式の投信を選ぶときに見るべき点は? 全世界株式や先進国株式と同じく、新興国株式の指標も「MSCI」と「FTSE」の2種類がある。

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