同じく8位はZARDの坂井泉水さん。50代男性は「明るく飲めて歌えるスナックで、彼女に勇気づけられた国民がたくさんいることを伝え、病魔に苦しむ彼女自身を勇気づけてあげたい」。

 11位には手塚治虫、藤子・F・不二雄という漫画界の2大巨頭が顔をそろえた。手塚さんには20代女性が「今の日本アニメの進化ぶりを見て欲しい。トキワ荘マンガミュージアムで今流行りの漫画や小説の感想を聞きたい」。藤子さんには30代男性が「居酒屋でドラえもん愛を伝えたい。そしてドラえもんの最終回を教えて欲しい」。

 同じく11位に食い込んだのは『竜馬がゆく』で知られる国民的作家・司馬遼太郎さん。20代男性は「今のロシアのウクライナ侵攻をどう見ているか聞きたい」とし、「がやがやした活気のある大衆居酒屋で、ウクライナ侵攻のほかに、『街道をゆく』で訪れた地方での話を聞きたい」と回答した。

 表に掲載した以外にも、様々なスターに票が集まった。芥川賞作家の開高健さんには「オーセンティックバーで、ベトナム戦争に従軍したときの話や、今の日本に対して思うことを聞きたい」(40代男性)。歌手の西城秀樹さんに票を投じた50代の女性は「秀樹と一緒にカラオケでヤングマンしたかった」。10月1日に亡くなったアントニオ猪木さんには、50代の男性が「屋台でおでんを食べながら、コロナで萎縮している心に闘魂を注入して欲しい」とつづった。

 もう会えなくても、こうして思いをめぐらせるだけで元気になれる。僕らの心の中のスターたちに、乾杯。(本誌・村上新太郎)

※週刊朝日 2022年11月18日号