小池氏とともに都民ファを結成したメンバーで、その後、小池氏とたもとを分かち、現在は地域政党「自由を守る会」代表の上田令子都議はこう話す。
「小池さんが長らく休んだことで政治的空白が生まれましたが、(小池氏に)批判が集中しないように、この件をうまく使ってかわしたのではないかとも思えます。小池さんが前の日に『(木下都議は)辞める』と言ったら、翌日に木下さんが出てきて本当に辞めた。彼女も小池劇場に利用されているように見えました」(上田都議)
木下氏が小池氏と連絡を取っていたと明かしたことについてはこう話す。
「私はこれまで何度も、文書質問などで、木下さんについて小池さんに質問してきました。その時、小池さんは木下さんとコンタクトしているとは答えなかった。でも、実際はちゃんとコンタクトを取っていた。小池さんは真実を言わず、都議である私に不誠実な答弁を繰り返していた。(木下都議は)ひたすら小池劇場のストーリーに沿って動いていた可能性は高いと思います」(同)
一方、自民党のある都連関係者はこんな見方をする。
「木下都議の会見にはどこか違和感があった。小池氏が引導を渡したようの形を作ったけれど、水面下ではもっといろいろなことがあったのではないか」
今月30日には都議会第4回定例会が開かれ、小池氏は所信表明することになっている。12月8日に代表質問、9日に一般質問が予定されている。一連の木下氏の問題に対して、どのような質問が出るのか注目される。
「会派にもよるでしょうが、小池知事の責任を問う声も上がるかもしれません」(上田都議)
問題の余波は、まだ続きそうだ。(AERAdot.編集部・上田耕司)